3月31日。年度末である。
この日を境に、教員の世界ではありとあらゆる事が変化する。
ニュースによれば、埼玉県の教員関係の人事異動は、合計で約8,500件にのぼる。これだけの人が、己が職場を離れ、また新たな職場での勤務となる。人によっては、新たな役職で。
心が落ち着かない。今日を以て私の職場を離れる職員は、皆さん「特に」お世話になった人のもとにいき、挨拶をしている。決まりが悪そうに、すぐに立ち退く人もいる。人の評価は、出会って数秒で決まるとも言うが、実際は、去り際に如実に表れるのかもしれない。見送る側も、見送られる側も。
去年の今頃も、小学校での勤務が終わり、なんとなく心が落ち着かなかった。
むしろ、凄く後ろ向きな心持ちでいたかもしれない。私の心を救ってくれた子どもたちと別れることの辛さと、新たな環境でやっていけるのかどうかの不安で。
一年、今の学校現場で働いてみて、それは色々な事があった。嬉しかったこともあったし、辛かったこともあった。未だに授業は思うようにいかないし、自分の強みを半分も出し切れていない気がするし、もっとこう出来たんじゃないか、と思ってしまう毎日だ。
後悔が後悔を生み、気持ちの奥深くで連鎖する。
あの子に対しては、こういう言葉がけを。
あの子は、どうしてこういう事をオレに言ってくるんだろう。
発言の一つ一つから、生徒の心理状況を推測する様な毎日。まるで、言葉でポーカーをしているみたいだ。
果たして自分は、生徒と接する中で、何か残してあげられたのかな。今は自信が全然ないけど、多少なりとも、笑顔が見られたのは良かった。感謝の言葉は、あまり貰えなかったかな。
明日から、職場のメンバーも変わる。
気持ちを新たに、前を向いていこうと思う。